誰かと話していて、「この人、話しやすいなぁ」と感じることはありませんか?
なんだか、その人と会話をしていると普段より自分がおしゃべりになってしまったり、
会話が弾んで時間があっという間にすぎてしまったり。
その人は、意識的にか無意識的にかは分かりませんが、
会話を滑らかにするテクニックを持っています。
賢い女性ほど、意識的にそのコツを使っていたりします。
「話し方の上手な人は最大の聞き上手である」「聞き上手は会話を制する」と言われます。
誰かと会話をしているうちに、話しながら自然に気付かされたり、
思い出させてもらったりする事がありますよね?
そして、話しているうちに、いつの間にか自分で結論が出てしまう事も少なくありません。
「聞き上手」になるのは、とても人に優しい魅力的な事なのです。
そう、会話上手な話し方のコツは、実は「聞く」事なのです。
私達は日々会話を必要とし、会話でお互いの理解を深めようと努めます。
何を話そうと考える一方で、聞き方についてはあまり意識していません。
「話す事は得意ですか?」と質問される事はあっても、「聞く事は得意ですか?」と
質問される事はあまりないでしょう。
私達は会話の中で話す事を重視しており、聞く事には、ほとんど意識していないのです。
聞き方というのは、普段、生活する会話の中で染み付いてしまいがちで、
その人により、又、会話をする相手により様々です。
そして、その会話での無意識に行う、ちょっとした聞き方で、
性格まで判断されてしまう事もありがちです。
この人は、会話がつまらない・会話が続かない・話しても聞いてもらえない・
威張っている等のレッテルを貼られるなんて事も・・・。
そう考えると無意識な聞き方ひとつで人に与える影響・更に自分に対しての印象は
恐ろしい程大きいのです。
会話の弾む聞き上手な女性がやっている、ちょっとした「聞きテク」を身に付ければ
あなたの印象はガラリと変わります。
まず、対面して会話をする場合は、注意しなければならない事があります。
一つ目は、『姿勢』です。
椅子の背もたれに仰け反る様に寄り掛かっている、
頬杖をついている、貧乏ゆすりをする、腕組みをしている等はNGです。
腕組みは心理上、拒絶を表し、相手との間に壁をつくります。
二つ目は『視線』です。
特に、「~ながら」は絶対駄目です。髪をいじりながら、本を読みながら、
パソコンを見ながら、メールを打ちながら等は、話し手の気分を害します。
対面で、相手が話を始める時には、きちんと聞く体勢をとりましょう。
椅子には背筋を伸ばして浅く座り、手は膝に、相手に体の軸を合わせて、
目線は、しっかり相手の目を見ましょう。
こうする事で、話し手には「この人は、真剣に話に身を傾けて聞いてくれる」と伝わります。
では、実際に会話がスタートしてからはどうしたらよいでしょうか。
①つまらない事でも、とにかく黙って、最後まで相手の話を聞く
仕事で上司の話は聞いても、プライベートでは、
つまらなくて途中で話を変えてしまう事が
ありませんか?
人は話を最後まで聞いてもらえる事で満足します。
これが、なかなか難しいのですが、
会話には我慢も時には必要です。
まずは、じっと最後まで相手の話を
聞いてあげる事が大切です。
②相槌(あいづち)を打つ
話を聞く事と同じ位大切な事が相槌を打つことです。
まさしく、この相槌こそ、無意識に発しやすい言葉であり、
意識する事によって180度会話が変わるのです。
あなたも、話している時に、相手の反応が薄いと気になったり会話がしづらくなりませんか?
この人、ちゃんと聞いているのかな、興味持ってくれてるかな、理解してるかな、
賛成か、反対なのか・・・
「そう」「へえ」等ばかりではいけません。
「そうだったんだ、大変だったね。」「なるほど。それで、どうなったの?」「そうでしょうね。」と、
感情や興味を示してあげる事です。
もし、相槌さえ難しい会話であれば、小さく、時には大きく、うなづいてあげるだけでも、
真剣に話を聞いているというアピールになります。
相槌には、同調してあげる事が大切です。
話しても、「いや、私はそう思わないな」「でも、こうした方がいいんじゃない?」と、
否定されてばかりする人には話したくなくなってしまいます。
人は、話をする相手に共感して欲しいと思います。味方になって欲しいのです。
「そうだよね」「やっぱりね!私もそう思う」と共感してあげる事で
相手の味方になってあげるといいでしょう。
例え、考えが違った場合も、すぐに否定せず、ワンクッションおきましょう。
「○○さんは、そう思ってるんだね。じゃあ、こうしてみたらもっと良くなるんじゃない?」
「そういう考え方もあるんだね。ただ、私だったらこう思うだろうな。」
と一度、肯定してから意見をいうと相手も気分を害さないでしょう。
相槌にはタイミングも必要です。
驚く時は早めのタイミングで、「えっ!?そうなの?!」と驚きを露にします。
もし、訃報等、相手にとって辛い話だった場合には、「・・・・そうだったの。」と
遅めのタイミングで相槌を打つ事で、沈黙の中に哀悼の意を表しましょう。
③リピート(オウム返し)をして会話に弾みをつける
オウムが話した事を真似する様に相手の言った事を
真似する事をリピート(オウム返し)と言います。
これは、皆さん結構、無意識にやっているんです。
例えば、小さな子供との会話等です。
「今日○○ちゃんと公園で遊んだの」
「へぇ、○○ちゃんと公園で遊んだんだ」
「そしたら転んじゃったの」
「あらっ、転んじゃったの?痛かったでしょう?」
といった具合です。
リピートは相手の話を正確に理解している事を念押しする為の有効手段です。
レストランのウェイトレスがするオーダーの繰り返し等がそれに当てはまります。
また、会話が難しくてよく理解出来ない言葉も、リピートする事によって
相手は次の話題を進めてくれますので、自分の頭の中に整頓し、少し考える余裕が出来ます。
リピートしているうちに、話が繋がってきて「あっ、そういう事か」なんて事も多々あります。
④オープン・クエスチョンで会話を広げる
会話がなかなか弾まない事ってありますよね?
特に初対面の場合、会話が行き詰ってしまうことも多々あります。
例えば、自分:「インターネットはやってますか?」と相手に聞いても、
相手:「いえ、パソコンを持ってないのでやっていません」では、会話が終わってしまいます。
これは、クローズ・ド・クエスチョンといって話がYESかNOかで終わってしまう質問の仕方です。
そんな時に有効なのが、「オープン・クエスチョン」という方法です。
自分:「インターネットについてどう思いますか?」
相手:「今、パソコンがないので出来ないけど、面白そうなのでやってみたいと思うな」
自分:「始めたらどんな事をしたいんですか?」
相手:「そうだな、車のホームページを作ってみたいな」
自分:「車のホームページですか!車に興味があるんですか?」
といった具合に相手に○か×で答えられず、相手が考えて意見を言える質問をする方法です。
それによって、会話が広がりますし、相手の思いや価値観を推察する事が出来ます。
また、質問されたら質問で返す事で相手の事を探る事が出来ます。
相手:「インターネットはやってますか?」
自分:「○○さんは、やっているんですか?」
相手:「はい、やってます。まだ始めたばかりなんですけどね。」
自分:「始めたばかりなんですか、どんな事をしているんですか?」
という感じです。
こうする事によって、あなたが自分からあれこれ話さなくても、
すっかり会話が成り立っていますね。
ほんの少しの聞き方を変えただけで、相手はあなたに「優しくて、とても話しやすい女性」
という印象を持つでしょう。
そして、最後のエッセンスは、あなた本人の人間的魅力でしょう。
本当に相手の事を思いやり、一緒に笑ったり泣いたり、時には、厳しくしかってくれる、
そんな心の深さと優しさが相手の心に一番沁み込むのです。
相手の声に隠された「心の真意」を聴き取る事の出来る人はとても感性が強い人です。
きっとあなたはたくさんの人達から親しまれ、良き理解者と呼ばれるようになるでしょう。