気難しい顔をした人には、なるべく近づきたくありませんよね。人を不快にさせるからです。
私たちの教室の年配の男性でOさんという人なのですが「私は愛想の悪い顔で、その上ぶっきらぼうだからどうしても初対面の人が苦手だ」という方がいらっしゃいます。こういう人はあんがい多いですよね。私なんかも昔は、母からよく「おまえは苦虫を噛みつぶしたような顔をしている」と言われたものでした。
教室で相づちの勉強をしたことがあるのですが、Oさんは熱心ですから早速試したそうです。ある会合で講演をしている人の話を、おおきくうなづいて相づちのことばを入れながら聞いていたら、終わったあとでその講演をしていた人が自分のところへ来てお礼を言われたそうです。
Oさんが言われるのには「人を喜ばせると、人が寄ってくる」。 名言ですね。
ぶっきらぼうを親切な相づちに変えただけで、こう違うのですから、愛想の悪い顔もついでににこにこ顔にしたらどんなに対人関係が変わるでしょう。
私たちでも、にこにこしている人の側へゆくと、心がのびのびしてきて言葉のひとつでもかけてみたくなりませんか。にこにこしている人は何をしなくてもそれだけで人を喜ばせているんですね。
また、教室のある女性は、子どもの頃に人から「あなたの言い方はきつい」と言われたことがトラウマになり、いまだに人づきあいが苦手な方がいらっしゃいます。
人づきあいが苦手な人は、自分はそういう人だと思い込んでいませんか。ただあなたが人を寄せ付けていないだけで、みんな自分の心がけ次第で変わります。
卑屈になる必要はありませんが、人をよろこばせる、やさしく接する、できることから自分を変えてみましょう。